Diary

つれづれに書く戯言と素人による本のはなし『小里通信』

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2018年1月8日(月)
今年もよろしくお願いいたします。

新年すでにあけてしまいましたが、おめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。
今年は戌ですね。年女としては何周目だったかをボケたふりしてわからないと言っております。ボケている時点で
アウトな気はしますが。
先日、神社へ行っておみくじを引いたら「大吉」でした。でも「新しいことをするな、現状維持」的なことが書かれてい
て何とも進歩のない1年になりそうです。いいのだろうか、こんな怠け者に現状維持って。

2017年10月21日(土)
イラスト展のお知らせ
10月31日より札幌のさいとうギャラリーで北海道イラストレーターズクラブα会員によるイラスト展を開催します。
「MY WORK」
(隔年に出版)の出版記念として、北海道を中心に活動しているイラストレーターによるイラスト展で
す。プロのイラストレーターが実際に仕事で制作したイラストなどたくさん展示され見ごたえ十分の作品展です。
お近くまでお越しの際はぜひご覧くださいませ。(詳細はNewsにて)
私も出展および風景画のポストカードの販売もしています。

すっかり秋ですねぇ。寒くなりましたが風邪などひいていませんでしょうか?
先日、長沼へリンゴを買いに行ってきました。途中、農家の小屋や路地で野菜を売っている所でついでに野菜を買
ったのですが、やはり安いですねぇ。大きなブロッコリーが100円とかトマトが4個で200円とか「安い安い」とたくさ
ん買って支払いをしたところ、レジの数字を見たら「\150,000」
んっ、15万? 私は銀座で野菜を買ったのか?と一瞬考えましたが(銀座でもそんな高くはないけど)
「あら~、ごめんなさいね~、打ち間違えちゃった~」とレジのおばさま。コントのようなノリでしたが和みました。


最近読んだ本

『BUTTER』 柚木麻子(新潮社)

死刑が確定した殺人事件の木嶋佳苗をモデルに描いた物語。金銭狙いで男性と親しくなり、自殺に見せかけて殺
人をしていく犯人の獄中からの本心を女性新聞記者が追うストーリー。
興味深く読んでみましたが、自分としては視点をどこに置くべきなのかよくわからない作品でした。
前半の梶井という女性から木嶋佳苗を想像しその人物像を描きたかったのか、それとも後半の女性記者の成長物
語を描きたかったのか。
そもそもこの梶井が疑惑を持たれている事件の詳細があまり出てこず、ただひたすらに料理に梶井の本当の姿を求めているので事件のリアル感が少なかったです。
梶井の言われるままに記者が同じ経験をすることでわかることもあるという点はわかりますが、調べ尽くしたとは言え現実には記者としてもっとそれぞれの事件の背景を調べる部分がもっとあっても良かった気がしました。
だからあんなラストになったのだと言いたかったのかもしれませんが、時折必要があるのかわからない、それこそバターみたいにくどい表現力でこれだけのページ数はちょっときつかったです。共感する女性はいると思いますし娯楽小説としては面白いのかもしれませんが、せっかく木嶋佳苗という何かと注目されている人物を題材にするなら前半の勢いのままにもっと違う描き方があったような気がして何だかもったいない気がしました。

 
2017年10月2日(月)
ATM操作名人
時々、ニュースでオレオレ詐欺の話を見る。最近は現金を宅配や郵送で送るパターンが多いようだが、ATM操作
をして現金を送金する手もある。老いた両親がいるだけに多少の心配はするが、たぶんウチの母だったらATM操
作に関しては大丈夫だろうなと思う。
何しろATMの操作ができない
とにかく機械がダメな人なので、何十回銀行のATMの操作を教えてあげてもさっぱり理解してくれない。(ATMに二人でいると、何だか私がオレオレ詐欺に見えるんじゃないだろうか)
だからもしオレオレ詐欺でATMを指定されたら、騙されるうんぬんではなく違った意味で「操作ができない」と言う
のだろう。犯人が教えてあげるからと電話で説明しても絶対無理だと思う。
でももし、そんな機械音痴の老人にATM操作をしっかり教えることができる犯人がいたら、それはそれで金融の
ATM係に任命したら、ものすごく優秀なのではないだろうか。ATM操作名人として履歴書の特技の欄は自信を持って「老人にATM操作を教えられる」と記入するに違いない。もちろん罪を償ってからの話だが。
と、とてもくだらないことを考える今日この頃。オレオレ詐欺には気をつけましょう。


最近読んだ本

『ネメシスの使者』 中山七里 (文藝春秋)

死刑制度という難しいテーマに挑んだ作品。世間の批判をよそに死刑を免れた加害者の家族が連続して殺害され
る事件が発生。そこには必ず「ネメシス」(義憤の女神)という血文字が残されていた。犯人の目的は加害者への
報復なのか?それとも快楽殺人なのか?何ともやるせなくなるミステリー小説です。
死刑は是か非かの答えは難しいですが、正直ここに出てくる死刑を免れた加害者たちの保身しかない態度は死刑相当ではないかと、つい感情が揺さぶられました。捜査が難航する割にわりと早めに解決となりますが、どんでん
返しが得意の作家さんなのでこのページの余り方からしてまだ何かあると思ったら案の定な展開へ。
ちょっと上手くいきすぎかなと思わなくもないですが、真犯人の心の内が切なくもありました。現実にはあり得ない
ような展開ではありますが、被害者側からすればこんな復讐劇を願う人もいるんだろうなと思うと複雑な気持ちにな
りました。
2017年9月18日(月)
お仏壇ブラックホール
先日、お仏壇を新しくしました。かな~り昔、曾祖父あたりからあったお仏壇でかな~り古いのと残されるであろう
私が管理しやすくするためにかな~り小さなお仏壇に変えました。
仏壇を入れ替えてお引っ越しすることを「魂入れ」というそうで、お坊さんが来て一緒に仏壇の中を見てくれました。
かな~り古いお仏壇であまり中を探ったことがなかったため、まさに「ブラックホール」化しており何が出てくるの
かと多少肝試しのような心境でした。
するとどれがご本尊なのか何だか神々しいものや位牌などが出てくるわけですが、かな~り小さな手のひらサイズ
の古い箱が出てきまして、開けるとお坊さんが「あら、お骨が入っているねぇ」とあっさり。
「誰のっ?」と父と母と私で驚いた訳ですが、さっぱりわからず。で、その後に出てきた箱を開けると、これまた
「あら、歯が入ってるねぇ」とお坊さん。
「誰のっ?」とまた三人戸惑うわけで、まさにブラックホール。何が出てくるかわからない。そのうち貞子的な者が
出てくるんじゃないかと一瞬思いましたが、そんなことはないわけで。
結局、お骨と歯はお寺に持って行って供養していただくことになりましたが果たして誰のお骨と歯だったのか
かな~り謎を残した魂入れの儀式でした。皆さんもお仏壇ブラックホールを覗いてみると何かあるかも・・・。
ちなみに貞子は出ませんでしたが、鑑定してもらうようなお宝も出ませんでした。←私は何を求めていたのか。


最近読んだ本

『宝くじで1億円当たった人の末路』 鈴木信行 (日経BP社)

何となくタイトルに惹かれて読みました。宝くじで1億円当たった人がその後どんな生活をしているのかや、キラキラ
ネームを付けられた人の末路とかグロい漫画が好きな人の末路など普段何となく末路が気になる人のことを取材
して結果をまとめたものになっていました。まあ、十人十色な末路なわけですが予想通りかなと言う内容でそんな
に深くもないので雑談ネタで使えそうな一冊という感じでした。でも首を回してポキポキと音を鳴らす人の末路は
とても危険なんだなってのがよくわかったので、皆さんも首をポキポキ回さないことをおススメします。

2017年9月3日(日)
最近のケータイ小説事情
ちょいとケータイ小説を読む機会があって、パラ読みしました。(というかパラ読みで読める)
ケータイ小説というと、昔過激なシーン満載で何の感動もない「何じゃこりゃ」という大人目線で読んだ思い出があ
るのですが、最近の小説はガラリと変わっておりました。

・イケメンの「俺様」でぐいぐいとひっぱられるドキドキもの
・主人公(もしくは彼氏)が余命何カ月で感動の号泣もの
・なぜか交通事故にあって記憶がなくなる彼氏(彼女)との恋愛模様
・過去の自分(彼氏)や未来の自分(彼氏)にあうパラレルもの

・・・とりあえず「うん、ありえない」ってのが主流になっているんだなと。特にやたらに記憶喪失ものが多い。
話の起承転結の「転」にやたら交通事故系の記憶喪失に遭遇。彼氏、鈍くさくないか?
でも中学生たちはそれをキュンキュンしながら読むわけですが、現実にはないであろう仮想世界だからこそ楽しい
んだろうなぁってのが私の見解です。いいんじゃないでしょうか、本でワクワクしてくれるのは出版業界には嬉しいこ
とでしょうから。
でもこの立ち読みでOK的な文章の少なさと薄っぺらな内容でこの価格(500円以上)は高いんじゃね?とは思い
ます。(やっぱり最後は毒づくわけで)
タイトルを読むだけでも面白いので、ぜひ機会がありましたら(ないと思いますが)ご覧ください。


最近読んだ本

『もう生まれたくない』 長嶋有 (講談社)

長嶋さんの作品にしてはわりと重い感じのした1冊です。
芸能人の死、事故死、身近な人の死、などどこかに「死」が見え隠れする日常の中で、その死を色んな登場人物
がそれぞれの受け止め方をします。長嶋さんらしく飄々とした描き方で「死」だからと悲しむだけではなく、そんな人
もいたねと思ってみたり、そこから派生したことに思いを馳せたり。
タイトルが「もう生まれたくない」なので、誰が生まれたくないのか最後まで気になりましたが、結局どの人にも当て
はまるようなラストにちょっとした空しさと侘しさを感じさせる日常の物語になっていました。

2017年8月25日(金)
高校球児よ、ごめんなさい
先日、夏の高校野球が終わりました。今回も白熱した試合ばかりで予想外の展開に大いに盛り上がりました。
で、母とそんな熱戦後の敗戦した高校球児をテレビで見ていたら

母「すごいね~、頑張ったよね~、負けたけどすごいわ~」

里 (・・・母は日ハム戦を観るようになって高校野球の素晴らしさもわかるようになったんだなぁ)

母「で、負けたからあの土、盗って帰るんでしょ

全高校球児に土下座しなさいと言いたくなりますが、ウチの母に全く悪気がないことだけはわかってください。


最近読んだ本

『ハリネズミの願い』 トーン・テレヘン (新潮社)


珍しく海外小説ですが、これは好みが完全に分かれる本だと思います。
自分の家に動物みんなを招待したいけれど、自分に自信がないハリネズミはみんなが来てくれない、来ても楽しん
でくれない、二度と来ないかも・・・などと色んな「妄想」をして結局その日が終わります。
いや~、これだけ妄想できる力があるなら十分ハリネズミくんは1人(1匹)で生きていけるよっとツッコミたくなる
反面、そうだよな悪い結果が出て傷つきたくないんだよなと共感する部分もあるのです。
が、この妄想が延々と続くわけで、だんだんイライラもしてきまして。
いや~、これだけ妄想できるネタがあるなら、きっとトークもばっちりできて、みんな喜ぶんじゃない?だから、はよ
招待しなさいよっとせっつきたくなる反面、たまに哲学めいた言葉を発して、ほ~、なるほどと思う時もあるので侮
れないのです。
可愛いイラストのハリネズミのくせに人の心を弄ぶハリネズミ、おそるべしです。
2017年8月15日(火)
じいちゃんとコロちゃん

お盆の時期ですが、皆さんはお墓参りとかしているのでしょうか。
先日、ウチの母と亡くなった母方の祖父の話になりまして、おじいちゃんっ子だった私は懐かしくなりました。

母「あんた小さい頃に、じいちゃんとタクシーに乗って、あんたの持っていた犬のぬいぐるみをタクシーに忘れて
  なくしちゃってさ、ワンワン泣いたよね。じいちゃん困ってさ~」

里「ああ、そうだ。コロちゃんだよ。いつも肌身離さず持っていたから、すんごいショックでショックで」

母「あんた、泣きやまないからじいちゃんが困ってさ、買ってやるって言っても聞かなくてさ~」

里「だって大事だったんだよ~。まあ、じいちゃんには気の毒だっただろうけど」

そんな話しをしてじいちゃんとコロちゃんのことを思い出し切なく懐かしい気持ちになっていたら、母が最後に一言

母「小汚いぬいぐるみだったよね~

よく私は非行に走らなかったな・・・と思うそんなお盆の日、じいちゃんはどこかでこの会話を聞いてるのだろうか。


最近読んだ本

『がん消滅の罠』 岩木一麻 (宝島社)

「このミステリーがすごい大賞」の大賞作品です。
がんが消えると言う医療的にはありえないことが起こっているという医療ミステリーですが、ガンを操って人を脅迫
する部分など医療ミステリーとしては今までにないもの。医療モノと言うことで、読みやすさとしては多少苦労するか
もしれませんが、全体的にはまとまっていたしラスト1行には、なるほど~という展開がありました。

ただ、その専門用語を駆使してガンのトリックに力を注いでいる分、主要な登場人物たちの影が薄くなくなってしま
った気がしまして、主役級の登場人物が全部同じに見えてしまいました。変人扱いの登場人物もいますが、そう変
人にも見えないし。(医療モノで変人代表?のチームバチスタの白鳥を見ているからかもしれませんが)
一番惜しいなと思うのは会話シーンが多すぎて動きが少ないこと。ラストには動きがありますが、それまでは会話
で謎解きが多くて平坦になってしまったかなと。やっぱり同じ医療ミステリーで大賞作品になった「チームバチスタ」
と比べてしまうわけですが、今回の作品はバチスタから見るとちょっと浅い(青い?)かなと思ってしまいました。

2017年7月19日(水)
私はスズメにはなれない(ならない)
先日、とある生き物の本を読んでいたら、残念な感じの生き物としてスズメが紹介されていました。
曖昧ですがタイトルは「嫁に行けなかったスズメはカップルに尽くす」
スズメは結婚しないと、他のスズメ夫婦と子供のために餌を持って行ってあげることもあると言う話。

「冗談じゃない」

すぐに本を閉じました。 


最近読んだ本

『ピエロがいる街』 横関大 (講談社)

一種冷淡にも見える市長のいる町。夜には謎の正義のピエロが困った人を助ける町。実はこの市長がピエロなの
か?という疑問を投げかけながら進むミステリーな展開はスピーディーでテンポよく楽しめました。
そのスピーディーさと読みやすさからこそのだと思いますが、その疑問の答えがわかったときのあまりの単純さ
にこれはやられたな~と思ってしまいました。
毎度どんでん返しをする作者なので警戒はしていましたが、今回は素直に読めばヒントはあったのかもしれないと
思うとちょっと悔しくなりました。そう考えると作者からの挑戦的な作品だった気がしました。
2017年7月9日(日)
スポ根人間の嘆き
すっかり夏の暑さになってきました。暑さに弱い人間には辛い日々です。
ここ最近、日ハム戦に行ってるのですがとにかく「負ける」。もうね、どこぞの球団のおっさんファンのような暴言を吐
きたくなりますよ。「何やっとんじゃ、われ、ボケっ ぴ~~~~~(ここは私の品位にかかわるので言えません)

昨日の試合は、女性限定でピンクのユニフォームがもらえるということでかなりの人でしたが、ゲストにどう見ても
日ハムも野球も知らなそうな若者に人気の芸能人がきて、きゃぴきゃぴしていました。
昔からプロ野球を見て育った人間としては、こういうチャラいイベントが嫌いなもので今のプロ野球って変わったな
ぁとしみじみ。多少の賑やかさはあってもいいけど、いかにもスポンサー重視的イベントはやめて欲しい。
大人の事情があるとは思いますが、スポ根人間にはまっとうに野球で楽しませてくれと思います。
他のスポーツ中継も同じなんですけどね、イメージソングは仕方ないかもしれないけど解説ゲストだの中継番組
なんぞにど素人の芸能人を出すなと思います。せめて経験があるとか好きで勉強している人ならまだしもさっぱり
わからんいかにも番宣的に出ていいる奴のコメントなんぞ聞きたくもない。
純粋に競技を楽しみたい人間にはストレスのたまる時代になりました。
そうはいっても昨日はもらったピンクのユニフォーム着て観戦。おかげさまで見事に負けました。


最近読んだ本

『夜の谷を行く』 桐野夏生 (文藝春秋

史実を元に連合赤軍にいたという架空の女性の今を語ることで、あの連合赤軍にいた日々がどんなものだったの
か、そして現代になった今彼女たちはどう生きていくのかをリアルに描いた作品。
桐野さんで、このテーマですからどんだけ過激なものを描くのだろうかとつい思って読みましたが、予想とは裏腹に
さほど過激にはならずソフトだった気がしました。過去の過激さと今の地味な生活のアンバランスを表現したかったのかもしれません。
少しひっかかったのは、主人公である啓子が赤軍派に入って、危険な生き方をしてまでそこにいる理由がしっかり
と語られていない気がしたこと。
国に対する反発、反社会的思想など啓子の思いがイマイチ見えてこず、何となくそこにいてしまったという感じがし
ました。そのため子供を革命の戦士にと言われてもピンと来なかったし、赤軍派にいた過去により周囲に迷惑を
かけても自分は悪くないと保身的になる姿には共感できるものがありませんでした。
それとも赤軍派にいた女性はこういう感じだったと作者さんが作為的に作った主人公だったのでしょうか。
ひとつ印象に残ったのは赤軍派を全然知らない若い姪っこが啓子を「テロリスト」と言ったとき、なるほど今の人か
ら見るとそういう風に呼ばれる存在なのかと時代の変化を感じました。
2017年6月25日(日)
トナカイ レベル
TOPイラストを久々に変更しました。過去の作品ですが、ボツになったポストカードイラストです。
別に自虐的になっているわけではないのですが、ボツだからといって引っ込み思案でどうするっ!とポストカード
(というか自分)に叱咤激励しアップしました。

このボツポストカードの話をする前に今さらな話をしてすみませんが、昨年のミュンヘンクリスマス市(札幌のチカホ
などでも販売)で販売しましたクリスマスのポストカードの売り上げで1位をいただきました。(ちなみにイラストは星
空の下の北海道新幹線)
6月だと言うのに半年前のクリスマスの話ですみません。ご報告と感謝を。お買い上げしていただきました優しき皆
さまに感謝です。大変遅れた話ですみませんが本当にありがとうございました。
1位だったということで今年のクリスマス市のポストカードを買うと入れてくれる紙袋のイラストをまた担当するかも
しれませんが、その時はよろしくお願いします。(前にもやったことがありますが、担当者さんの反応がイマイチだっ
たので、今回も期待はしないでください)

で、話は戻りますが、2年前のクリスマス市でも販売が1位になりまして、ありがたく思っていたところに「ポストカー
ド作りませんか?」という提案を主催者の方からいただき、テーマが北海道でわりとキャラクター的なものやインパ
クトのあるものが売れるよとアドバイスをいただきました。
で、さっそく作ってみたのが、これ。(TOP絵) で、見せたら「ボツ」。 ありがちでインパクトに欠けたそうで。
自分自身でもいまいちピンとこなかったので、まあ、そんなもんよねぇと思って諦めました。

おかげさまで今回、クリスマスの売上が1位になっても案の定、ポストカードの依頼は来ませんでした。
フッ・・・(苦笑)クリスマス絵しか私は描けないのか、いつも一人でケーキを食べるぼっちのクリスマスで全く
ハッピークリスマスに縁のない人間だと言うのに・・・と多少自虐的にはなりましたが。
クリスマスにしか活躍の場がないと言う点でトナカイと一緒よね・・・とトナカイを身近に感じました。近くにいたら、
なでなでして愚痴を言い合っているでしょう。(蹴られるかな)

ちなみにこの北海道シリーズまんぷく親子は4枚あるので、あと3回アップします。こうやってアップしていたら
どこかの会社がぜひ使いたいっと言ってくれないかな・・・。無理だな、99.9%友人閲覧率のHPですから。
せめてここでみんなに見てもらいます。ごめんね、くま親子。



最近読んだ本

『マチネの終わりに』 平野啓一郎 (毎日新聞出版)

40代の大人が出会い、運命的なものを感じ惹かれあう二人。惹かれあっているのにうまくはいかない恋愛を
もどかしくも美しく描いた大人の物語。
二人の年齢が若くないからこその物語なのでしょう。若ければ、お互い惹かれあった瞬間に何も考えず手をとりあ
って走り出したかもしれませんが、二人はそこまで若くはない。今まで互いに色々な経験をしてきたことで背負って
きたものがあったり、傷ついたこともあったり。だからこそ惹かれあってもすぐには踏み込む勇気がない、そのあた
りを上手く、そしてはがゆく描いている点がまさに大人の恋愛小説なのだと思います。
こんな風に説明するとそういう恋愛小説はわりとあるのではと思うかもしれませんが(作者の他作品を読めばわか
ると思いますが)この作者にかかると国際問題や社会的背景など硬派というか哲学的な部分が入ってくるので、
独特な雰囲気の恋愛小説になっています。ちょいと長いですが、若者よりも人生経験の長い多少年輩の方が共感
して楽しめる恋愛小説だと思います。

2017年6月17日(土)
子供はストレート
パソコンを新しく(windows10)しまして、つなげてネット見ていたらその他の設定をするのが面倒になり結局古い
ビス太くんが頑張ると言うしょうもない日々を送っています。

設定をしなくちゃ~と何気に「小・中学生にもわかるインターネット」的な本を見つけて読んでいまして、子供の
質問に丁寧に答えるという形式になっていました。
「SNSってなに?」とか「インターネットってなに?」とか、パソコンに疎い大人の私が質問したくなることを質問して
くれます。で、読んでいったら

「どうしてマイクロソフトはわかりにくいんですか?」

といきなり実企業名でマイクロソフトにケンカを売るような質問が出てきて、ああ、子供はストレート、でもわかるわ
と思いましたが、同時にその質問を選んだ(作った)編集者も地味に攻めてるわねとも思いました。
要するにパソコンの画面にたくさんのアプリが出てきて英語ばかりだからわけわからんという話でした。
そりゃ英語なんだか専門用語なんだか訳わからんもんねぇ。もっと日本人にわかりやすい日本式のパソコンが出
て欲しい・・・ってもう無理なんでしょうが。なんたってIT関連に関してはガラパゴス化の日本ですから。

最近読んだ本

『チェーン・ピープル』 三崎亜記 (幻冬舎)

何かと独特の設定がある不思議な物語を描いている作者ならではの短編集。
正義の味方が街を破壊して怪獣を倒すことで嫌われる者になったり、普通のおっさんが自分はゆるキャラだと言い
張って活動すれば、それはおっさんではなくゆるキャラとして認められる・・・などなど、どこかネガティブだけど、
なるほどそう来たかと感心させられる作者の着眼点が面白いと思います。
ただ一つ残念かなぁと思うのは、この面白い設定に対してあまり笑えると言うのか楽しめる部分が少ないこと。
ちょっと真面目すぎるのか、設定ばかりに囚われてそれを淡々と説明しているだけで登場人物にあまり味がない。
どれも窮屈な感じがしてしまうので、もう少しユーモアがほしいなと思ってしまいますがアイデアは秀逸です。

2017年6月10日(土)
パソコンを新しくしまして
お久しぶりです。またもや更新が滞ってしまい、申し訳ありません。
私のvistaのパソコンをようやく新しいものにしまして、現在色々設定していますが何せパソコン無知人間なので
時間がかかっております。ヤル気の問題もあるんだけど。
ということで、スキャナもつながっていないので画像をアップできないもので当分の間、文章だけで失礼します。
何もないのも申し訳ないので、本の話だけでも更新します


最近読んだ本

『あとは野となれ大和撫子』 宮内悠介(KADOKAWA)

アジアの小さな国の物語。大統領が暗殺され、議員たちは逃げだし、残された後宮の女の子たちが国を守ろうと
立ち上がるエンターテインメント小説。
架空の国のラノベ的ストーリーではありますが勇ましい女子たちの潔さが気持ちよいです。大和撫子がタイトルに
なっているように主人公の日本人の女の子(父の仕事で赴任先の国の紛争で両親を亡くし、後宮で育てられた
設定←多少、現実味に欠けますが)が他の女の子と共に国を必死に守っている姿がカッコイイです。
その他の登場人物もキャラが立っていますし、閑話休題のように出てくる観光で来た日本人の目から見た話が状
況をわかりやすく教えてくれるのでスムーズに読めました。
架空の国とは言え、周辺のテロリストや世界情勢はリアルなので、時に軽く、時に重くも感じる物語でした。


ということで、本の話は更新します(何目的のHPなんだろう・・・)
2017年4月26日(水)
小里通信72 「敵がいる」
いつも直接ペンで描いているもので、消して直すことができずフレンチスリーブがいまいちフレンチスリーブになっていないところはお許しを。

そうです、私の敵はフレンチスリーブ
可愛いという誘惑の罠で度々買っては
後悔と言う連敗に次ぐ連敗。
でも可愛いんですよ、華奢に見えるんですよ、確かにモデルさんは細いけど、もしかすると私が着ても華奢になるんじゃないかと奇跡を信じてしまうんですよ。
でも奇跡はまれだからこその奇跡。
まれに華奢に見えるフレンチスリーブは
ないのです・・・ってこんな切々と語っても結局のところ「痩せろよ」って話なんですがね・・・。あはははは・・・は~(ため息)


最近読んだ本

『みかづき』 森絵都 集英社


昭和30年代、塾の設立、歴史、その背景にある教育の歴史を3代の家族が歩む物語。
つねに「自分で考える」という信念のもと個性的な登場人物が塾という教育方法で教育界に挑んでいきます。
最初は塾設立の初代である吾郎の物語でゆっくりとした進み方でしたが、妻の千明が中心に変わると急に話が加速しだします。やがて娘たち、そして孫が受け継ぐ塾の世界、教育の世界。
学ぶとは何なのか、色々な試行錯誤の中で教育の歴史と未来が見えてくるようで楽しく読めました。
考えてみるとこの本も一種の「学び」なのかもしれないなぁ。

これも本屋大賞候補になっていまして
順位は2位でした。

2017年4月25日(火)
小里通信71 「父の表情」
過去の話を知らない方には何のこっちゃ
な話だと思いますが、ひな人形を飾ると
娘が嫁に行けると勝手な願掛けを何年もしては裏切られ、疲れ果てた母。
それを全く理解せず、何も考えずにひな人形を出してきた父の話でした。
今さら感のある話ですが、今年もひな人形は並列で飾られました。

なかなか更新せず申し訳ありません。
反省の意を含めて、また明日も更新します。たぶん。

最近読んだ本

『ちょっと今から仕事やめてくる』
  北川恵海 (メディアワークス文庫)


友人に勧められ読みました。いわゆる
ブラック企業で働く若者の叫びとそこに
現れた風変わりな若者との友情、葛藤、
ストレス発散物語。

さて、最初に裏表紙のあらすじを読んではいけないところからつっこみます。
話の半分近くをここでネタバレしてるようなもので。タイトルだけでも内容がうっす
らと見えてくるので、あそこまでのあらすじはいらないと思います。読んでほしいという出版社の気持ちはわかりますが。

ブラック企業に悩む青年の話で、きっと共感できる若者は多いと思います。が、おばちゃんから見ると「そっか~、大変だったねぇ」で終わる可能性もあります。
残念なのは
・タイトルでネタバレ
・裏表紙のあらすじでネタバレ
・先が読める展開でネタバレ
という、三重のネタバレにおそわれまし
たが、読みやすくはありました。
2017年3月4日(土)
小里通信70 「母の後姿」
これを描いた後で新たな展開がきまして
次回に無理やり続きます。
相変わらず、絶望的な願掛けのひな祭り
ですが。

最近、パソコンの寿命がきているようで
何かと不調です。そろそろ新しいのに変
えることになりそうで、そうなるとHPも新し
くすることになると思います。
・・・苦手ですが、どちらにしても亀更新
には変わりませんのでお許しを。


最近読んだ本

『罪の声』 塩田武士 講談社

昨年のミステリー作品の中でで何かと話題になった作品です。
ベースは「グリコ・森永事件」で社名は違
ってもほとんどその事件を追っているよう
な内容でした。

身代金を要求をした子供の声。大人になってその録音テープを見つけた当人がな
ぜ自分がそんなことをさせられたのか事件を追う側とこの事件を再び最初から検証しようとする新聞記者、二人の視点から描いた物語。
作者自身が新聞記者だったそうで、その分リアリティがあり、裏側にこういうことが
あっても違和感のない展開でした。
世間が大騒動になった事件の裏側は意外と地味かなと思いましたが、その分暗く
深く見えてこない部分が不気味な感じでした。ラストは意外と軽い気はしましたが、未解決事件を扱った小説の中では結構真実に近そうに感じられた小説でした。

これも本屋大賞候補です。
2017年2月12日(日)
小里通信69 「少しだけ殺人未遂」
最初はかなり手こずりましたが、最近は
ようやくミットに当たるようになってきまし
て中でも右ストレートを打った時の気持ち良さはなかなかのものでして。ときどき無性に右ストレートを打ちたくなります。
特にストレスがたまったときなど・・・周囲
の皆さんお気をつけください。


最近読んだ本

『i(アイ)』 西加奈子 ポプラ社

主人公は養子で日本に住むシリア生まれの女の子アイ。
アイは常に世界で戦争や自然災害で亡くなる大勢の人たちのニュースを見るたびに心を痛ませていた。
なぜなら運良く日本に来たとは言え、もしかすると、自分がそうなっていたのかもと自分をいつも責めているからだ。
しかしアイは日本でお金のある親の庇護のもと自由に暮らし、結婚しても優し
いご主人のもと何の苦労もしないまま生
活をしていた。そこにある矛盾、自分の存在。アイが最後に見つけた答えは。

一方で悲しんで、一方で緩い生活を求める。そこに「ちぐはぐ」を感じたのだがそれは平和な日本に住む自分にも誰に
でもあてはまる「ちぐはぐ」なんだろうなと思った。アイに共感できないときはあっ
たが、結局自分も同じようにどこか矛盾があるんだよなと読後考えてしまった。

あ、本屋大賞候補作品です。
2017年1月31日(火)
白鷺城を描いてみた
1月メイミーズにて開催しました「トリ展」終了いたしました。雪などで天候が悪い日もありましたが、足を運んでいた
だきました皆さま&メッセージをくれた友人さま&ポストカードをお買い上げの皆さま、誠にありがとうございました。来年は犬でやるのかな?犬ねぇ・・・

ということで、トリ展に展示していたトリ・・・ならぬ「白鷺城」をTOP絵にしました。
酉年にちなんだ作品がお題でしたが、とにかくネタが出てこない。年賀状の「高級羽毛ぶとん」を展示したらきっと
浮くよなぁと思いながら正月をだらだら過ごしているうちに鳥よりも建物が描きたくなりまして、そうだ鳥つながりで
白鷺城を描こう!というかなり強引ネタで作品を作りました。
ちなみに画材はボールペン(0.03㎜だったかな)です。
たま~になんですが、突如こういったチマチマしたものが描きたくなるときがあるんですよね。
で、トリ展の鳥作品の中の城作品だったもので、結局浮いてしまったようです。ははは・・・
2017年1月1日(日)
あけましておめでとうございます。
新年あけましておめでとうございます。
今年も亀の歩みのような更新スピードのHPを何卒よろしくお願いいたします。
先に謝っておきます。すみません。

トリ年の年賀状ネタが思い浮かばず、大みそかの夜に作りました。
ひよこらしきトリの絵ですが、小学生のころから描いているひよこです。全く進歩がありません。


7日よりメイミーズさんでトリ展やります。お時間のある方はぜひ・・・と言いつつまだ描いていませんが・・・。

皆さまにとってトリのように飛翔の1年になりますように。
2016年12月27日(火)
小里通信68 「私は思う」
イラスト展「からふるる」は終了いたしまし
た。今回は大雪だったり道が悪かったり
と何かと自然の猛威の中、足をお運びい
ただき誠にありがとうございました。
来年も開催予定・・・だと思いますので、
また「行ってやるか」と思っていただけま
したら、ぜひよろしくお願いいたします。

尚、来年は同じ会場で「トリ展」を開催し
ます。色々なアーティストの祭典。新年、
楽しく迎えたい方ぜひお越しください。


で、かなり遅い話ですが「シン・ゴジラ」
を観ての感想です。
いきなり東京に足を踏み込んだからって
いきなり攻撃ってどうよ?とつい思ってしまったもので。
もちろん東京は大変なことになっていま
すが。でもゴジラの声を聞いてみてっと
つい叫びたくなりました。

これって北海道の広大な土地に現れたら
ここまでひどくなかったんじゃないの?
とも思いましたが。


最近読んだ本

『犯罪小説集』 
       吉田修一 (KADOKAWA)

どこかでこんな事件あったよね、と既視
感のある事件簿のような短編集。
あの事件のあの犯人はこんな風に思ってたのかなと思ったり、身近にいるようなじ
わじわと迫って来る雰囲気があったり。
こういうドス黒さのある暗い感じの話が上
手い作家さんだなと思います。
2016年11月30日(水)
イラスト展 「からふるる」 開催します
12月1日より、お馴染みのおうちcafe メイミーズさんでイラスト展」を開催します。
今年も色んなイラストをご披露。珍しく真面目な風景画も何点かあります。
ポストカードなどもいつも通り販売します。
ただ、切手は現在注文中のため少々遅れての販売になります。すみません。

寒い日々ですが、暖かいお茶と薪ストーブでぽかぽかしたい方におすすめの場所です。(イラストの宣伝はどこへ)

タイトルを付けるのが超苦手な人間が考えたのが「からふるる」でして・・・「さるるるる」のパクリではないですよっ
カラフルなイラスト・・・カラフル・・・カラフルフル・・・からふるる・・・という流れです。どうでもいい話でした。
2016年11月14日(月)
小里通信67 「頭なでなで」
想像ができないと、そこまで行きつくのか
と遠い目になりました。
そうは言っても、ひねくれたばあさんにな
ってる可能性が高いので、きっと頭なで
なでは実現不可能だと思います。逆に叩
かれているんじゃないだろうか・・・。
胸キュンよりも動悸の方が心配になる年
頃です。


最近読んだ本

『陸王』 池井戸潤 (集英社)

そのうち絶対ドラマ化するんだろうなと
思うのですが、すっかり企業ドラマの王道
となりました池井戸さんの作品です。

足袋の老舗会社がランニングシューズの世界に社運を賭ける物語。
零細企業の社長を主人公に身内や社員と一致団結してランニングシューズを作り、スランプに陥ったマラソンランナーと共に大手シューズメーカーに戦いを挑むという最後の最後まで熱い企業物語になっています。

池井戸作品の人気の理由として思うのは「勧善懲悪」であることではないかと。
今回は老舗会社が正義で大手会社がという位置関係にあり、悪役の大手会社が容赦なくとことん嫌な奴らでして、何度も打ちのめされながらも頑張る老舗会社を読者は頑張れっと応援したくなるのです。で、最後の爽快感。これが人気の要素であり池井戸さんの術中にはまっているってことなんだろうなと思うわけです。
ただそのパターンは「下町ロケット」と一緒でパターン化されている気がしないでもないのですが。
さて、ドラマは誰が社長役になるのかなぁと想像して待っています。

2016年11月5日(土)
ミュージカルのお知らせ
11月11日から3日間、島松の夢創館にて恵庭市民の皆さんによるミュージカル「コンビニブギ」を開催します。
歌に踊りに大変にぎやかで楽しいミュージカルです。機会がありましたらぜひご覧ください。

で、チラシのイラストを担当をさせて頂ましたが、雰囲気を知るために夏に稽古場を見学してきました。
踊りがあるということで、本物のダンサーが先生として指導していました。 な、生のダンサーだよっ!
同じアーティスト(私の方は一応)と言っても対極にあるような、めったに見ることがない生ダンサー(略しました)
なので、お芝居を見つつもついつい生ダンサーをガン見してしまいました。
と、飛んでるよ、飛んでる・・・生ダンサー!とジャンプ一つに私の心は興奮していました。最初に見た時はチャラい
野郎がきたとちょっとひるんでいたのですが。
・・・と言うことで、機会がありましたらご覧ください。(あまり宣伝になってない?)
あ、ダンサーの先生は出てこないと思いますが。


ついでに 
最近読んだ本

『望み』 雫井脩介
 (角川書店)

高校生の息子の友人が殺され、関わりがあったと思われる息子や友人たちが行方不明になる。
息子は加害者なのかそれとも被害者なのか、翻弄される家族の物語。

ラストまで、ひたすら父親、母親、娘(妹)の心情がリアルに現れていました。被害者でいてくれた方が周囲の反応
、仕事先での反応が優しいものになり、加害者だったとしたらその逆になるわけで、どちらを望んだ方が良いのか
と言う葛藤がリアルで興味深く一気に読みました。
が、一つ気になったのは、何だろう?この家族の傍観者的な目は。慌てたり動揺するのが全部テレビを見たとか、
記者に話を聞いたとか偶然息子の友人に会ったからとか、とにかく受け身なのが気になりました。
息子が行方不明になったならもっと何かできないか、学校とか友人とか警察とか色々聞きまわることをしないのだ
ろうか・・・とつい思ってしまい何となく腑に落ちない気持ちで読み終わりました。
まあ、子供のいない人間にわかるか~と言われると何も言えませんが。

ラスト、息子は?家族は?どうなるのか。衝撃のラストが気になる方はぜひご一読を。
2016年10月10日(月)
小里通信66 「視力検査クイズ?」
とりあえず視力は1.2程度だと思います
が、視力だけは健康のようです。他の検査結果は散々なものでしたが。


最近読んだ本

『コンビニ人間』 
       村田沙耶香 (文藝春秋)


芥川賞作品です。
動物が死んでも悲しむことがよくわからな
い主人公。母親がその動物に供える花を
安易に摘むことに、花にも命はあるのに
と悩む主人公。そんな風にいつもどこか
に矛盾を抱え大人になった女性の物語。
世間の「普通」がわからず、「普通」を演じ
て規則正しくコンビニで仕事をする姿が
滑稽なんだけど、どこか何かがずれてい
る。その反面、言動が完全に間違ってると断言もしづらいときもあり、最後には
「普通」って何?とややこしい気持ちにな
る一冊。主人公の言動が時折シュールで
多少笑えるかも?の芥川賞作品。


『母さんごめん、もう無理だ』
      朝日新聞社会部 (幻冬舎)


これは小説ではなく、新聞記者が裁判の傍聴席で色々な事件の裁判を綴ったものです。どうしてそんな罪を犯したのかという理由からその後どんな実刑になったのかなど興味深く読みました。記者の感想などはなく、ただひたすらに淡々と裁判の内容が書かれているので、かえって読みやすかったかも。どの事件にしても虚しいものばかりではありましたが。

細かいけど、朝日新聞社会部なのに何で
幻冬舎から出してるのかしら。

2016年9月20日(火)
小里通信65 「成仏して下さい」
3か月ぶりの通信がこんなものですみま
せん。
決して父に向って拝んだわけではないん
ですけどね。場所が悪かった話。って父
は知らないままですが、知らないままに
しておきましょう。


最近読んだ本

『海の見える理髪店』
           荻原浩 (集英社


ある青年が海の近くにある理髪店に客と
してやってきて、お店の主人との会話をし
ていく中で主人の過去を知る短編で、こ
の前の直木賞受賞作品でもあります。
他にも家族をテーマにした短編集になっ
てまして、情景が見えてきそうなほろりと
させる作者の話の持っていきかたが光り
ます。
が、直木賞を受賞するほどのインパクト
が私にはなかったような。だったら過去
の作品の「明日の記憶」で受賞してほし
かった気がしないでもないです。


『炎上チャンピオン』横関大(講談社)
          
作者がもしプロレスファンならプロレスが
嫌われ、廃止されている世の中になって
いる話にするとは何とも自虐的だなと笑
ってしまいました。
誘拐に立てこもりにとプロレスのイメージ
が良くなったり悪くなったりと怒涛の展開
が起こることで読者を惹きつけ、気づくと
プロレスの面白さを少しでも知れたという
点では作者の術中にハマったのかもしれません。でもあまりのどんでん返しにラストはたぶん賛否あると思いますが。
2016年9月1日(木)
イラストレーターズマーケット
ご無沙汰しております。生きております。
暑いですねぇ。暑いのが大の苦手なので干からびてるどころか腐りつつあります。
ありがたいかな、仕事がつまっていて昨日まで死にかけていました。
暑いよ・・・パトラッシュ・・・ (最近の口癖のひとつ) 天使が迎えに来そうです。(天使がくるほど心清くないですが)

さて「News」にて、ご案内しましたが北海道イラストレーターズクラブアルファの会員によるマーケット&ワーク
ショップ
を札幌の歩行空間チカホで2日間開催します。

色々なポストカードや手作りの素晴らしいであろうグッズ(私は出展していませんが)が販売されます。
スライドショーや塗り絵など色々と開催されますので、もしお時間がありましたらぜひお立ち寄りください。
私はポストカードを販売予定です。多少新作がある予定(これから印刷するもので)です。
会場にはちょこっとしかおりませんが、もしいたら声をかけてくださいませ。


マーケットの準備ができたら小里通信、更新します。待っている貴重でわずかな皆さま、少々お待ち下さい。
ネタはたまっています。
2016年6月1日(水)
小里通信64 「既視感」
引き続き「鳥の話」ですが、どうやらこの
正体不明だった鳥はたぶん「セキレイ」のようです。
我が家ではペットを飼うことができないので、何だかペットを飼った気分になってテンションが上がりました。が、あんまり覗くと鳥にストレスがかかると鳥に詳しい友人に言われたので、回数を減らして覗くことに(←結局覗くんですが)しました。

6月からまた札幌のジャスマックで作品展があります。私の作品はかなり過去の使い回した作品ですので、他の方の美しい作品をご堪能下さればと思います。


最近読んだ本

『今は、ちょっとついてないだけ』
          伊吹有喜 (光文社)

タイトルが好きですねぇ、ちょっとついてないという微妙なニュアンス。ってことで気になって読んでみました。

落ちぶれたカメラマン、リストラされそうなテレビ局員など、ツキのない崖っぷちの人生を送る人たちがシェアハウスに集まり起死回生を起こす物語。

少し生き方や考え方を変えることで少しずつ再生していく展開は、正直そんなに簡単にいくのかなと思える部分もありましたが、頑張ってほしいなと思える愛嬌のある登場人物が小気味よいです。
本当は重大でも「ちょっとついてないだけ」と開き直ることで、ピンチがチャンスに変わることってあるんじゃないかなと読んでいて思いました。
2016年5月8日(日)
小里通信63 「鳥ミステリー」
「目を離したら負けだ」とでも言うように決
して微動だにせず私を見つめている鳥の強さに負けました。
(たぶん何も考えていないと思うけど)
あの細~いポストの口によくぞ入ったよなぁと感心しましたが、頑丈なポストなので上手いことやりやがったなとも思いました。
生き抜くには知恵が必要なのだと正体不
明の鳥に教わりました。


最近読んだ本

『坂の途中の家』
     角田光代 (朝日新聞出版)


何とも気が重くなる話しでした。
幼い子供を虐待死させた母親の裁判を同じく幼い子供を持つ主婦が裁判員となって母親の犯した罪の真相を追う話なのですが、主婦目線の描写が見事にリアルで、きっと主婦の方々が読んだらすごく感情移入しそうな気がします。

主人公である主婦がその裁判について悩んでいくうちに、自分もこのままで良いのかと、家族の在り方や自分の存在感などに疑問を抱えてしまい、同時進行で二人の女性の話が進むため、どんどん深い迷路に迷い込むように話しは進みます。希望があるような、ないようなラストはこれまた悩ましいです。
感情移入ができる分、かなり気持ちが重たくなるかもしれませんが、こういう現実はきっとたくさんあるような気がします。

2016年4月4日(月)
小里通信63 「前髪ぱっつん」
似合う、似合わないに関わらず、とりあえ
ず前髪ぱっつんをすると反応をしてくれる
方がいつも髪を切った時より多いと思わ
れます。
気づいてくれて嬉しいような気もしますが
ちょっと複雑ではあります。


久しぶりに色々とページを更新しました。
お仕事のイラストが全然アップされていな
いなぁと思って久しぶりにいじってみまし
た。もう少しあるのですが、まだアップして
はいけないものもありまして、また後日。


最近読んだ本

『知って得する 図書館の楽しみかた』
          吉井潤 (勉誠出版)


すっかり宣伝のようですが、図書館に勤務していたご縁で表紙イラストを担当させていただいた本です。
東京の江戸川区の図書館館長さんによ
る図書館についてのガイドブックです。
経験者だからこそのわかりやすい図書館
の説明から、楽しむためのポイントを色々書いています。
裏話もあったり、図書館あるある的な話も
あったり。
その他にも図書館で行われるイベントな
ど色んな面から図書館を紹介しています
。図書館って面白い!と教えてくれる一冊
です。ご興味のある方はぜひ。
(ちなみにお値段は1800円+税です)

表紙は硬い感じにならないように楽しく明
るいイメージのイラストにしました。
2016年3月14日(月)
小里通信61 「今年のひなまつり」
かめの歩みの更新ですみません。
さて今年のひなまつり。毎度、祟られるん
じゃないかというくらい、間違った飾り方
をしていましたが、今年は私が担当。
そこそこまともに飾り、今年は何もない
だろうと思っていたら、そっと父が参戦し
ていました。
以前の節分の話ではないですが、わりと
行事好きな父の地味な行いでした。
まあ、父の場合「娘が嫁に行けるように」
という打算からの行動ではないことは
確かですが。


最近読んだ本

『愛のようだ』 長嶋有 (リトル・モア)

私の好きな作家さんの一人なのですが、
珍しく恋愛ものを描かれました。
いつもは日常のさほど波の立たない物語
にユーモアを交えて、のんびりと楽しませ
る作品が多い(※個人のイメージです)の
ですが、今回は心にしみる恋愛物語。

恋愛と言っても遠くから眺めるような感じ
でさらっとしているので恋愛小説らしさは
薄いと思います。
その分、作者の持ち味である会話の面
白さが今回もたっぷり。
ドライブシーンが多く、そこでの80~90
年代の話題が会話になっていて同じ世代
としてはクスクスと笑えます。
だからこそラストの派手ではないちょっと
した切なさがじわじわとくるものがありまし
た。
たまにはちょっと変わった恋愛小説を読
みたい方はぜひ。
2016年2月7日(日)
小里通信60 「最近の葬式事情③」
年初めの日記が葬式話ってのも何ですが、お気になさらずと言うことで。

出棺の際に、花を入れて最後のお別れ
をするのですが、まさか好物とは言えを入れるとは。
そりゃ、焼くからいいけど・・・て良くないっ
事前に家族に聞いておいて、いわゆる
サプライズ!狙いらしいのだが、それを
はたから見るとちょっと痛い。
それもウチの母もおばも含め、年寄りが
多く、耳が遠いから何言ってるのかわか
らない状況では盛り上がるわけもなく。

ふと、私が死んだら、私の好物の「もち」
を入れてくれるんだろうかと考える。
ああ、焼くからいいよね・・って良くないっ


最近読んだ本

「あの人が同窓会に来ない理由」
         はらだみずき(幻冬舎)

高校から20年後の同窓会。参加率が悪
い中、次回の同窓会のためクラスメイト
を探そうとし、様々な人間模様を見てしま
うストーリー。
タイトルに惹かれて読みましたが、20年
は人を変えるよなと他人事とは思えない気持ちになってしまいました。
なぜそんなに変わってしまったのかと言う一種のミステリー感覚で読めるので引き込まれて楽しく読めました。

きっと私の中高時代のクラスメイトもそれ
ぞれ家族や環境など変化しながら生きて
いるんだろうなぁ。
って私、
変化してないと今、気づく・・・
2016年2月1日(月)
「さる展」終了しました。
1月、メイミーズにて開催しました5人の作家による「さる展」終了しました。
ご覧になったり、ポストカードなどをご購入いただいた皆さま、誠にありがとうございました。
また来年も干支にちなんだ作品展をやるかも? ってことでよろしくお願いいたします。

って、前の話題が新年のご挨拶でしたね。すっかり放置してすみません。そのうち動きます。そのうち・・・
2016年1月1日(金)
あけましておめでとうございます。
新年あけましておめでとうございます。

TOP絵を私が担当しましたカレンダーイラストにしました。
まだ残っているかも?ですが、銀行で配布をしています。機会がありましたら、見ていただけると嬉しいです。

昨年は色々なお仕事をいただきまして、大変勉強になった1年でもありました。
実はその仕事を依頼された会社の中に、昔の昔、イラストレーターの卵にもなっていないくらいの時に作品を持ち込みして、がっつりダメ出しをされたことのある会社がありました。
今思えば、どう見ても誰もがダメ出しするような絵だったので当然なのですが、いつかこの会社から仕事を依頼さ
れるようになってやると完全に逆ギレ状態で誓ったことがありました。
そして昨年その会社からウン十年後に依頼が来たのですが、その時は嬉しいと言うよりも「継続は力なり」という言
葉が浮かびました。
カレンダーにしてもそうですが、とにかく諦めずにやることなんだな~と思った次第です。
こんなおばさんになって、今さら妙に前向きな話しですが新しい1年の始めってことでお許しを。

ってことで、今年も邁進あるのみで頑張ります。

皆さまにとって素晴らしい1年になりますように。